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2020.02.17

【医歯専門予備校 メルリックス学院】受験はこれまでの集大成 親の役割、子の役割

入試シーズン真っ最中。今まで勉強した成果を充分に発揮するためには、本番までどのような勉強をしたらいいのか、どのようなメンタルで入試に臨んだらいいのか、さらに今の時期だからこそ必要な親のサポートなど、トータルアドバイザーとして多くの生徒をサポートしてきた、メルリックス学院の鈴村倫衣学院長に聞きました。
医歯専門予備校 メルリックス学院
学院長 鈴村 倫衣 先生

2020年の入試の注意点は

2019年と異なる点、あるいは注意したいことは。

2019年度は2018年の不適切入試の影響でずいぶん騒がれましたが、結果としてしっかりやった人が順当に受かったという印象です。周囲がどれだけ騒がしくても、やるだけやった後は落ち着いて試験に臨むことが大切です。ただ、情報に関する感度で合否を分けたケースもありました。たとえば東京医科大学は志願者が2018年の3分の1に減ったのですが、事前のニュースでそれを知り願書を出して合格を勝ち取った生徒もいます。前例にとらわれたり、心配ばかりして優柔不断な生徒にはチャンスが訪れにくいですね。情報を敏感に察知し、決断力がある生徒は実力プラス、運を引き寄せる事があります。

2019年は入試日が重なって併願しづらかったのですが、2020年は日程がばらけます。たとえば聖マリアンナ医科大は藤田医科大、帝京大と入試日が重なったため志願者を大きく減らしましたが、2020年は単独日程なので志願者が戻ってきそうです。その分、多くの生徒がたくさんの大学を受けることができるので、倍率が上昇するでしょう。さらに調査書を点数化する大学も出てきました。昭和大、東京慈恵会医科大は2020年から実施すると発表しました。また、久留米大、北里大など地域枠を一般から推薦に回す動きもあります。

2021年からセンター試験に代わる新テスト「大学入学共通テスト」が始まります。影響はありますか。

私立志望者に関しては、基本的に影響はありません。英語の外部試験を点数化するのは順天堂大や兵庫医科大の一部の入試で取り入れられていますが、多くの大学では様子見といったところです。実は英語の外部試験を導入することが決められた時点で、私自身も指導に活かしたいと思い、英検®2級にトライして勉強時間2ヶ月で合格しました。その結果わかったのは、外部試験であろうと英語であることには変わりなく、一般入試の延長上にあるということ。ただし、私はメルリックス講師の個別指導を受講していたので、先生が合格までの最短ルートを敷いてくださり、非常に効率よく勉強できました。

新テストが大きく影響を及ぼすのは国公立狙いの受験生です。今、テレビやニュースなどで盛んに騒がれていますが、私立を志望している受験生は一緒になって慌てないようにしましょう。むしろ2024年には、新指導要領が変わりますので、そちらの方が要注意です。

ただし新テストを回避するため、来年は国公立志望でも私立との併願が増えそうです。私立志望の受験生には、例年より厳しい入試になるかもしれません。

常に医学部と直接やり取りをして最新の入試情報を分析。その生徒に合った受験校を一人ひとりアドバイス

本番までの過ごし方

入試までは、どんな勉強をすれば効果的でしょうか。

今までやってきたことを、そのまま続けてください。難しい問題や新しい参考書にあたる必要はありません。基本に立ち返って、たとえば数学なら過去に間違えた問題の復習や、暗記教科なら自分の取ったノートを見返すのもいいでしょう。

過去問は、時間配分や問題の傾向を知るためには有効ですが、やったからといって学力が上がるわけではありません。ただ、各問題を何分で解くか、どの問題から先に手をつければいいか、作戦を立てるのは有効です。過去問をやることで気持ちが落ち着くのであれば、もちろんやった方がいいと思います。どうしたら本番で普段通りの実力を出せるか、それを最優先に考えましょう。

日常生活で気をつけることは。

夜型の人は、試験の始まる朝9時に頭を働かせるには何時に起きたらいいのか、また自分にとって最適な睡眠時間は何時間か、判断して朝型の生活に切り替えます。眠れなくても、決めた時間にはベッドに入るようにしてください。勉強も追い込みに入りますが、無理をして体調を壊しては、元も子もありません。

生活の中でルーティンを作っておくのもいいですね。たとえば私が英検2級にチャレンジした時には、毎朝、勉強する前に気持ちが上がる音楽を聴き、野菜ジュースを飲んでから始めていました。みなさんも、毎日やることを決めておき、入試本番も同じようにすると、落ち着いて試験が受けられるのではないでしょうか。

入試のことを考えると、合格できるかどうか不安が募ります。

目の前のやるべきことをやる以外、不安を解消する方法はありません。本校の生徒は、「勉強しているときだけ不安を忘れられた」と言っています。今まで自分がやってきた問題集や参考書を積み重ねてください。1年間の努力の結晶です。多くの受験生は「夏休みにサボり気味だった」「他の人より努力が足りなかった」と、自分をマイナス評価しがちです。試験前でなければ、反省材料としてそれもいいかもしれません。しかし、入試間近になって、そう思う必要はありません。この1年間やってきたことをプラスに捉えて自分を信じ、試験に臨んでください。

生徒と担任が月1回定期的に面談を行い、現在の学習状況を確認し、これまでの反省と今後の課題を話し合う

入試本番の日の過ごし方は

入試当日はどのように過ごしたらいいでしょうか。

特別なことをする必要はありません。入試は今までやった普段通りの力を出せることがベストです。そのためには、普段の生活のリズムを変えないこと。前日は緊張で眠れないことがあるかもしれませんが、横になっているだけでも休息になります。

前日は家族で、不測の事態が起こったときどうするか、話し合っておいた方がいいですね。たとえば電車が遅延したときに別のルートを探しておく、忘れ物をしたときにはどこに連絡を入れるか、あるいは誰かが届けるか、あるいは天気予報で当日が雪ならば、近くにホテルを取っておくなど、取り決めておくと安心です。

あがり症なので、試験で普段通りの実力を出せるか、自信がありません。

受験生は程度の差こそあれ、本番は誰しも緊張するものです。緊張しているなと思ったら、過去にうまくいった体験、絶体絶命から起死回生した体験など、良い状態を思い出すと落ち着くことができます。私自身は毎日瞑想しており、緊張した時は「緊張しているな」と自覚することで落ち着けます。瞑想はどこでも簡単にできるので、受験にも役立ちます。その方法をまとめた冊子もあるので、ほしい方にはお分けします。

もし最初の試験がうまく行かなかった場合、大切なのは頭の切り替えです。その教科は忘れて、新たな気持ちで次の試験に臨むのが理想です。どうしても気持ちが収まらないときには、親や信頼できる人に電話で気持ちをぶつけるといいかもしれません。ただし、同じ立場の受験生ではない方がいいですね。

保護者としてできること

子どもの相談には、どのように対処したらいいでしょうか。

本校の生徒に、「相談相手は誰か」と尋ねたところ、男女問わず一番多かったのが母親です。今の時代は親子の仲が良く、友だち感覚でなんでも相談しているようです。時代の流れですね。悩みや不安は話すことで半分は解消しているので、まずは相づちを打ちながら聞いてあげることが一番です。専門的なことは学校や予備校の先生に任せてください。

子どもの不安を一身に受け止めていると、母親自身も気持ちが不安定になることがあるかもしれません。私の所には親御さんからメールや電話で相談が来ますが、一通り話すと気落ちが落ち着くようです。「鈴村さんと話すと安心するわ」とよく言われます。

この時期に親ができることは何ですか。

美味しく栄養満点の食事を作る、加湿器などを用意して風邪を引かないようにする、などお子さんの心と体の健康に気を配ってください。遠方の大学を受けるならば、交通のチケットやホテルの手配も必要になります。現地のことがよくわからなければ、予備校でも代行してくれることがあるので相談してみましょう。本番で戦うのはお子さんですが、大人ならではの役割でサポートしましょう。

後期、Ⅱ期試験について

前期試験で合格を得られなかった場合、後期試験を受けた方がいいでしょうか。

「後期試験を受けた方がいいか」という相談には、「受けましょう」と、即答しています。本校の受験生に聞くと、前期と後期では、ずいぶん教室の雰囲気が変わるそうです。長く続いた試験で疲れてしまい、後期試験はあきらめムードの受験生も多くいます。逆にいうと、そのなかでモチベーションを保って臨めば合格する可能性は高くなります。募集人員が少なく、みかけの倍率はかなり高くなりますが、前期試験の合格者は抜けているわけですから、少なくとも志願者のレベルは前期より下がっています。本校の合格した生徒の成績を見ると、前期と後期でほぼレベルは変わりません。ひるむことなくトライしてみましょう。

2020年入試も受験生にとって公平な入試が行われると考えていいでしょうか。

最近では、補欠繰り上げの順位を教えてくれる大学が増えてきました。また、2次試験の配点を公表するなど少しずつ入試の透明性を意識した動きが見られます。予備校にとっても指導しやすいですし、受験生も自分の位置がわかります。こういった取り組みが増え、さらにいろいろな情報が開示されていくといいですね。

※本記事は『日経メディカル/日経ビジネス/日経トップリーダー 特別版 WINTER.2020年1月〈メディカルストーリー 入試特別号〉(日経BP社)』に掲載されたものです。

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