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医学部に強い中高

2024.07.04

【北嶺中・高等学校】国公立医学部医学科への現役合格占有率(※1)が全国1位(※2) 現役の医師が全面協力した「本物」の学びで 医師になりたいという夢をサポート

北海道札幌市郊外にある北嶺中・高等学校は、「めざすなら高い嶺」をスローガンに掲げる、北海道屈指の男子進学校だ。1学年120名程度という小規模校だからこそできる「本物」を重視した学びが特徴で、その成果は難関大学や医学部医学科への合格実績にも表れている。少数精鋭で未来のリーダーを育成する同校の教育について、校長の谷地田穣先生に伺った。

※1 2023年度の卒業生117名に対する現役合格者数の比率
※2 合格実績のある高校へのサンデー毎日・AERA・大学通信の共同調査による(2024年3月31日現在判明分)

2024年8月末、蔵書約7万冊の新図書館が完成。

「探究型特別プロジェクト」で 学習へのモチベーションをアップ

――御校は、1期生の卒業以来、東大合格者を輩出し続けているほか、卒業生の3分の1が医学部に進学するなど、北海道屈指の進学校として定評があります。2024年度の大学合格実績は、いかがでしたか。

 

谷地田 2024年度は、東京大学7名、京都大学3名をはじめ、難関国立10大学に44名が合格しました。さらに、国立医学部医学科には40名が合格し、現役での合格占有率は2022年以来2度目の全国1位となりました。本校では、特に「医学部に行きなさい」という指導はしていないのですが、本物を重視した学び「探究型特別プロジェクト」を経て、自発的に医学部を選ぶ生徒が多いのは喜ばしいことだと思います。

――全生徒が参加する「探究型特別プロジェクト」の内容について、詳しく教えてください。

 

谷地田 企業や各界で活躍する社会人とコラボして、9つの「本物」に触れるプロジェクトです。


 具体的には、最先端の医療を体感する「北嶺メディカルスクール」や、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などを訪れ、グローバルリーダーに必要な思考力や表現力を養成する「G(グローバル)プロジェクト」があります。また、OBの弁護士を講師に迎え、法学への理解を深める「北嶺ロースクール」、JAXAやNASAに足を運び、科学の見聞を広める「S(サイエンス)プロジェクト」、経済の仕組みや経営戦略などについて学ぶ「北嶺ビジネススクール」、コンピューター・サイエンス教育を行う「北嶺プログラミングアカデミー」を実施。さらには北海道の自然や歴史、文化に触れる「HOKKAIDOプロジェクト」、ニューヨークでのブロードウェイ鑑賞やメトロポリタン美術館研修、雅楽や能をはじめとした本物の芸術に触れる「北嶺カルチェラタン」、銀行の全面協力の下、経済や投資について学ぶ「北嶺ファイナンススクール」もあり、生徒たちは幅広い内容を学ぶことができます。

高校1年生では、ハーバード大学&マサチューセッツ工科大学を訪問し「グローバルリーダー養成プログラム」を受講します。

サイエンスプロジェクトでは、JAXAやNASAを訪問するほか、地質に関する実習やモデルロケット作製を行います。

――多様なプログラムを用意している背景には、どのような目的があるのでしょうか。

 

谷地田 さまざまな分野の「本物」に触れさせることで、生徒たちの目標を具体化するのが狙いです。小学生のうちは、自分の将来の進路は漠然としているものです。本物の医師、本物の弁護士から直接指導を受けることで、生徒たちは大きな刺激を受けて、自分の将来像や目標をしっかりと認識し、学習へのモチベーションアップにつなげていくのです。

本物の医療現場にかかわる 「北嶺メディカルスクール」

――「探究型特別プロジェクト」のうち、「北嶺メディカルスクール」について詳しく教えてください。

 

谷地田 北嶺メディカルスクールでは、医学界で活躍する本校卒業生や保護者のネットワークを生かし、ふだん見られない手術現場の見学や、医師を招いた講演会、医療研修、訪問診療研修のほか、学年全員がハーバード大学メディカルセンターで授業を受講するなど、医療について多角度から学ぶことができます。

各医療機関と連携した「ブラックジャックセミナー」を多数開催。医師に指導を受けることで、本気で医師をめざします。

――そのなかで、特に「北嶺ならでは」といえるものを教えてください。

 

谷地田 生徒たちには、最先端の医療だけでなく、地域医療にも関心を持ってほしいと考えています。そこで毎年実施しているのが、北海道礼文島の医療機関を訪れる「Dr.コトーキャンプ」です。これは、本校OBの医師に全面的にご協力いただき、20人ほどの生徒で、礼文島に2泊3日滞在し、人工透析やレントゲン撮影の見学などを行うもの。生徒たちは「ぼくがなりたかった医師像はこれだ」と刺激を受けて帰ってきます。実際に、多くの卒業生が全国のへき地で医師として活躍しており、地域医療を支えるという意味でも非常に有意義な活動だと感じています。

 

――北嶺メディカルスクールでは、実際の手術も視察するそうですね。なかには「やっぱり血が苦手だ」と思う生徒もいるのでしょうか。

 

谷地田 もちろん毎年います。しかし、画像診断を行う医師、麻酔科の医師など、ひと言で医師といってもさまざまな専門分野があります。北嶺メディカルスクールでは各分野の医師を招くため、「医師になりたいけど血が苦手な生徒」に対しても別の道を示すことができます。

 

――探究型特別プロジェクトでは、非常に多くのOBが協力なさっており、母校愛が強いのを感じます。

 

谷地田 そうですね。本校は特に寮があるため、先輩・後輩の絆が自然と深まります。毎年行っている「東京の大学見学ツアー」では、初日夜に恒例の卒業生座談会を実施するのですが、なぜか私たちが声を掛けていないOBまで話を聞きつけて、100名以上が集まります (笑)。卒業生自身も、OBとの関わりを通して大学生や社会人への憧れを抱いた経験があるため、今度は自分たちが後輩の助けになりたいという気持ちが強いようです。

学習も遊びも楽しめる「青雲寮」 現役医学部生による学習支援も

学校併設の青雲寮は通学時間0分。入口ホールには暖炉があり、寮生がゆっくりとくつろげる空間が広がっています。

――北嶺では、全校生徒の実に半分が「青雲寮」で生活しているとお聞きしました。4月に入寮した中1生の様子はいかがですか。

 

谷地田 もう寮生活に慣れた様子で、毎日が楽しくて仕方がないようです。食事は朝・昼・夕・夜食が提供されますが、なかには「お母さんの料理よりおいしい」と話す生徒が多数います。

 

――すっかりなじんでいますね(笑)。それほど楽しく過ごすことができる理由は何でしょうか。

 

谷地田 まず第一に、生活面での配慮が万全であることです。寮生たちは、決められた学習時間以外は自由に過ごせるため、サッカーやテニスといったスポーツのほか、冬はスノーモビルといった北海道の地の利を生かしたアクティビティーを満喫することができます。2021年には、ボルダリングウォールやサウナ、大展望風呂などを備えた新棟が完成し、ますます充実した生活環境が整いました。ボウリング大会や野球観戦、ジンギスカン祭りなど、寮生向けのレクリエーション行事も毎月開催しており、学年を超えた寮生同士の絆を深めています。

――学習面のサポートはいかがですか。

 

谷地田 寮に在籍する15名の寮教諭が中心となって学習指導を担当しています。チューター制度もあり、夜は北大の医学部生や札幌医大生など約30名のOBがシフトを組み、毎日3〜4名体制で夜の19時から23時まで巡回指導を行っています。OBから、「あの先生はきちんとノートを取ったほうがいいよ」といった実用的なアドバイスをもらえるのも大きなメリットですね。また、学習面のみならず、進学面や部活面の相談にも乗ってもらえます。

 

――遊びも学習も、みんなで一緒に取り組めるのが、青雲寮の自慢なのですね。寮以外の、学校での学習サポートはいかがでしょうか。

 

谷地田 もちろん、万全の配慮で臨んでいます。生徒たちの学習の理解度を丁寧に確認しながら、習熟度別授業、放課後講習、長期休暇を利用した講習など、個々の能力に合わせた指導を行っています。高3では「東大理系数学」や「医進英語」などの超難関大学講座も放課後に開講しています。

 

――最後に、受験生へのメッセージをお願いします。

 

谷地田 都会にはない大自然のなかで、伸び伸びと学ぶことができる環境が整っています。ぜひ一度訪れていただき、北嶺の雰囲気を感じていただきたいと思います。

※本記事は『日経ビジネス 特別版 SUMMER.2024〈メディカルストーリー 教育特別号〉(日経BP社)』に掲載されたものです。

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