医学部 塾・予備校活用ガイド
2024.07.04
【受験Dr.】 「 医学部進学は中学受験から始まる 」 中学受験専門の個別指導塾に話を聞いてみた
「小学生時代は、これから続く長い勉強生活の始まりの時。なりたい自分像を豊かに描いて、未来を楽しみに学んでほしいですね。」
安部公一郎 受験 Dr.塾長
東大寺学園中高卒 慶応大学経済学部卒
中学受験は大学受験を見据えるのが前提
司会 本日は受験Dr.の塾長安部公一郎氏にお話を伺います。まずは、受験Dr.について改めてご紹介願います。
安部 受験Dr.は、首都圏を中心に中学受験を専門とする、プロ講師による個別指導塾、家庭教師派遣をおこなって いる教育機関です。代々木で創業して、今年21年目になります。創業当時は、個別指導塾は集団塾に比べて補助的な役割をする、単なる補習塾としての認知でした。しかし、小学生の指導形態として個別指導は最適である、という信念のもと、中学受験指導の経験豊富な講師を集め、「目の前のひとり」と真摯に向き合ってきた結果、おかげさまで都内でも「最後に頼る塾」として成長してまいりました。
司会 個別指導塾のなかでも目をみはる合格実績ですね。
安部 ありがとうございます。当塾は、ご家庭の要望が明確な場合が多く、入塾時の期待値が高い。そこにどう応えていくか、大変な分、やりきったときの達成感を強く感じます。
司会 ご家庭の要望にはどのようなものがあるのですか。
安部 そうですね。企業の経営者の御子息の場合ですと、留学を視野に入れた学校選びや早慶の進学実績の高い学校に入学させたい、というご要望があったり。もちろん東大進学を目標に掲げ、進学実績を重視した御三家志望を始めとする進学校を希望するご家庭も多いですし、ご息女ですと、大学までのエスカレーター方式を望むご家庭も根強い。なかでも、 医療関係の御子息、ご息女ですとやはり医学部進学を念頭に置いた学校選びをしたい、というご要望は強いですね。
司会 中学受験の段階で大学受験まで見据えているのは驚きです。
安部 むしろ、大学の進学実績を見ずに中学受験の学校選びをするご家庭の方がめずらしいかもしれません。その背景には、やはり難関大学の進学となると中高一貫校の優位性が明確である、ということがありますね。
受験Dr.四谷本校
医学部進学に強い学校とは
司会 中高一貫校進学は医学部進学において有利に働く、ということですか。
安部 明らかですね。もちろん、地方の公立王国と呼ばれる県からも医学部進学者はたくさんいるでしょう。でも、全国の医学部進学ランキング表の上位を占めるのは常に首都圏をメインとする中高一貫校です。国公立医学部進学だけでなく、私大医学部においてもその傾向は顕著です。これは、大学受験において、私立のほうが先取り学習ができる、という点と大きくかかわっています。
司会 確かに中高一貫校はカリキュラムの進度が速いと聞きますね。
安部 特に英語と数学はついていくのも大変です。一般的に中3までに英検準二級を課している中高一貫校は多いですし、中3時点で高校数学に突入しますから。周囲の大学進学に対する意識も高いので、学習環境も整っています。たとえば北海道に北嶺という中学校があるのはご存知でしょうか。
司会 聞いたことはあります。確か、医学部進学率が高い学校、とか。
安部 そうです。北嶺中学校の寮生の三分の二は、国公立大学の医学部に進学します。
司会 すごい。なぜそんな実績が出せるのでしょうか。
安部 環境づくりを含めて、合格のためのノウハウが学校側にあるのでしょうね。当塾でも毎年熱烈な志望者が合格を果たしています。帰省した時などに顔を出してくれて話をするのですが、やはり勉強はハードそうですが、先輩のフォローも手厚いようです。寮生活は慣れると楽しい、と、表情も明るいですね。
司会 なるほど。今の子供たちに寮生活って耐えられるのか、と思いますが、かえって結束は強いのかもしれないですね。北嶺中学校は男子校ですが、女の子の場合は、どのような進学先が医学部進学に有利なのですか。
安部 女子校なら当然桜蔭中、豊島岡が筆頭です。私大の医学部も視野に入れるなら、白百合・吉祥女子も実は医学部進学者が多い学校です。共学なら東邦大東邦や渋幕、国立なら筑附などですね。
司会 医学部を狙うなら、男子は当然、御三家進学でしょうか。
安部 もちろん開成をはじめ、御三家に医学部進学者は多いのですが、私大医学部も含めると、海城、聖光学院、巣鴨、暁星などの医学部進学者は非常に多いですね。男子の場合は、ご家庭によっては、親元を離れて、という選択もあり、灘や愛光中学校やラ・サール、西大和などを受験する層もいます。
司会 医学部進学は、中学受験の段階から始まっているのですね。
安部 もちろん、すべてではありませんが、医学部進学を考えるご家庭なら、中学受験をする、という選択は、合格の近道のひとつであることは間違いないかと思います。
司会 受験Dr.では、医学部進学を希望するご家庭が多く集まる、と聞きました。本日伺った内容ももちろんですが、そのほか医学部進学に有利な学校情報を多くお持ちだとも伺っています。学校選びで悩むときは、真っ先に相談したい塾ですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。
※本記事は『日経ビジネス 特別版 SUMMER.2024〈メディカルストーリー 教育特集号〉(日経BP社)』に掲載されたものです。
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