医学部受験は情報戦! 医者になりたいキミに「メディカペディア」。

受験対策/予備校ガイド

医学部 塾・予備校活用ガイド

2025.01.16

【医学部専門予備校 YMS】専任講師が“チーム指導” 「医のアート」で医師の資質を育む

開校から44年を迎える医学部専門予備校YMS。2024年度入試までに最終合格者が累計6101名にも及び、1校舎の合格者数としては業界最多を誇ります。その実績の秘訣について校舎責任者・小柴允利氏に聞きました。

毎週行われる生徒指導会議では、生徒一人ひとりの指導内容を確認。それを元に専任講師がマンツーマンでアドバイスします 毎週行われる生徒指導会議では、生徒一人ひとりの指導内容を確認。それを元に専任講師がマンツーマンでアドバイスします

プロの専任講師が 合格への道筋をチームで指導

 YMSの強みは大別して3つあります。①44年間の蓄積による教材や学習システム、②プロフェッショナル専任講師による担任制とチーム指導、③医師の資質を育む「医のアート」です。授業では、1年間で学習範囲を5周(前期、夏期、後期、冬期、直前期)し、定着を図ります。「繰り返し」を徹底するのが特徴の一つです。また、集団授業ながら担任がつき、生徒1人ひとりの様子を見て学習方針を指導します。

 

 「100人の生徒がいたら100通りの受からせ方があります。週1回のノートチェック、願書の添削、年間に複数回行う面接はもとより、生活面までサポートします」と話すのは小柴氏です。

 

YMSの担任は、生徒一人ひとりの“パーソナルトレーナー”として合格まで伴走します YMSの担任は、生徒一人ひとりの“パーソナルトレーナー”として合格まで伴走します

 それを可能とするのが、プロフェッショナルな専任講師および職員も含む、"チーム指導"です。

 

 「受験校の選定を生徒に任せると問題が解きにくい大学を避けがちですが、そうした自己判断は危険です。問題が解きにくい大学は、他の受験生にとっても同様であり、実は合格最低点が低いことが少なくありません。YMSでは、どの大学を受けるべきかは、各大学の特徴と生徒1人ひとりとの相性を、データをもとに複数のプロの目で総合的に見て作戦を考えます。」(小柴氏)

 

 そのためにも週に1回、生徒に関する会議を行い、チーム全体で情報を共有し、意見交換を行います。模試の成績も全員が把握し、専門科目をもつ講師だけでなく、職員が成績やその推移などのデータを管理します。授業中だけではわからない生徒の様子も事務職員たちが把握しているため、生徒の小さな変化にも気付きやすいです。

 

 「本校は1校舎のみの運営です。そのメリットは、プロフェッショナルな講師が1ヶ所に揃うこと。それぞれ担当する大学があり、そのノウハウが多数の校舎に分散することがありません」(小柴氏)

本番と同会場で行う こだわりの模擬試験

 毎月、大学を代えて行う医学部大学別模試も特徴的です。問題や解答用紙を実際の入試に似せるのはもちろんのこと、年末の模試では会場も実際の入試と同じ会場を使います。その徹底ぶりに年々、受験者が増え、ますます本番さながらの様相を呈しています。土地勘がないと道に迷ったり、トイレの場所ひとつとっても不慣れな場所では不安になりますが、そうした問題が、本番前にすべてクリアできるのが魅力です。

 

 さらに模試の返却スピードは圧倒的な早さを誇ります。

 

 「YMSの本科生には、最短3日で答案用紙を返却し、4日目には成績が出ます。大手予備校の全国模試の返却は約1ヶ月後ですので、一般の受験生たちが結果を待っている間に、YMSの生徒は間違えた問題を逸早く解き直して苦手分野を把握し、それを何周も繰り返すことで苦手を解消できます」(小柴氏)

本番さながらの緊張感の中で行われる、全19大学23回の医学部大学別模試の様子

 日曜日に模試があれば、水曜日に答案返却、木曜日には成績が出て、もれなく担任が弱点を指摘し、「来週までにこれをやりきろう」と苦手克服を着実に実行できるよう指導します。この効果は非常に高いといいます。

 

 それに準じるように、実際の入試での解答速報のカバー数も日本一を自負します。午前中の試験ならば、最速で当日午後には発表。最新の赤本が出揃うのは毎年夏以降だが、YMSでは2月〜3月のうちにその年のトレンドの問題を対策できます。だからこそ、模試も精度が高く、本番の的中問題を出す確率も高くなっています。

「医のアート」がもたらす 医学への強い情熱

 そして、YMS最大の特徴は創立時から続く「医のアート」です。「医のアート」とは、プラトンやヒポクラテスの時代から言われる「医術(学)とはアートだ」という言葉を源泉に、医学部合格のその先を見据えた「よい医師を育てる」という目的のもと、医師としての資質も育てる教育を実践するカリキュラムです。授業では、医療の現状を学び、生徒同士でディスカッションをしてレポートにまとめます。さらに課外活動でボランティアや研修、病院見学などを行うことで、効果的に生徒自身のモチベーションが生まれるといいます。YMSの生徒やその卒業生である医大生が、韓国の医大生と英語でディスカッションするイベントに参加して刺激を受けることもできます。

独自の授業「医のアート」では、課外授業として病院見学なども行われます

 「勉強が苦手な生徒や漠然と医師を目指す生徒に対して、何のために勉強するのか真の動機づけを促すことで勉強に本腰が入ります」(小柴氏)

 

 こうした「医のアート」での学びは、面接や小論文からなる二次試験の対策にもなります。

 

 「かつては、“勉強だけ見てくれればいい。無駄なことをさせないでほしい"という保護者もいましたが、現在は皆さん、理解してくださるようになりました。実際、こうした経験をした生徒の方が、成績が伸びます。また、自己体験があることで目の輝きが異なり、面接でも説得力のある発言ができます」(小柴氏)

 

 その成果は、いわゆる年内入試(学校推薦型選抜・総合型選抜)で実証済みです。2025年度入試の総合型選抜(2024年秋)では、東邦大学26名、東京医科大学22名、北里大学17名などの他、超難関である東北大学のAO入試にも初めて1名が合格しました。

 

 「各大学に先輩たちがいるので、模擬面接など面接対策を手伝ってくれます。実際に受験した卒業生によるものなので、私たちが知り得ない面接会場での細かい機微もわかります」(小柴氏)

 

 最後に小柴氏は、医学部を目指している受験生に「受験というと勉強第一になりがちですが、“いい医師になる"という強い意志をもつことが目標到達への近道です」とアドバイスをくれました。

校舎責任者 小柴 允利 氏 校舎責任者 小柴 允利 氏

※本記事は『日経ビジネス 特別版 WINTER.2025〈メディカルストーリー 入試特集号〉(日経BP社)』に掲載されたものです。

キーワードタグ

関連記事

新着記事

一覧を見る

toTOP