――蜂巣さんはご兄弟全員が淑徳小学校出身だそうですね。
蜂巣 姉、私、弟2人の4人兄弟で、全員淑徳小学校でした。家から通い易く、男女共学で大らかな雰囲気、さまざまな学校行事があることなどから両親が淑徳小を勧めてくれたのです。実際、6年間はすごく楽しかった。兄弟共通の話題として、今でも淑徳小の話が出てきます。
日吉 本校は、大乗仏教の「共生の心」を大切にしつつ、中学受験に必要な学力を培うための教育を大きな柱としています。ご兄弟それぞれに本校での学びが根付いていることを嬉しく思います。
――日吉先生は4年次の担任だったとうかがっています。
日吉 やんちゃで個性的な子が多いクラスだったと記憶しています。蜂巣さんは、もちろん勉強面も優秀でしたけど、休み時間になるとみんなを誘って外に遊びに出て行くような活発なお子さんでしたね。久しぶりに会って、「大人になったな」と驚きました。話をすると昔の蜂巣さんが顔を出しましたが(笑)。
蜂巣 日吉先生は、最初は少し怖い印象があって、クラス全体やや敬遠気味でした。でも教わってみるとおもしろくて楽しい先生でしたね。答えを間違うと『タリラリラーン』という効果音が返ってきたり、何かをクリアするごとにシールをくださるのが楽しみでした。クラスの団結力も強かったです。
日吉 授業では、「子どもたちの好奇心や向上心をいかに刺激するか」を意識しています。たとえば社会科の暗記でも、一人で覚えようとすると大変ですが、集中できる環境やみんなで頑張ろうという雰囲気を作ることで、楽しみながらモチベーションを持って勉強に取り組むことができます。
子どもたちに「目標に向かって、自ら勉強しよう」という意識を持たせるような工夫を心がけており、それがクラスの雰囲気につながったのだと思います。
――中学受験を意識したのはいつ頃からですか。
蜂巣 小6の始め頃です。算数は5年、国語は6年から習熟度別クラスになり、「ちゃんと勉強しないと」と思うようになりました。
上のクラスでは、教科書には載っていないような難しい問題に挑戦することもあり、すごく刺激を受けましたし、下のクラスの人は「上に上がろう」と前向きに勉強に取り組んでいた。みんながしっかり勉強するという環境のなかで、自然に受験を意識するようになりました。
日吉 本校では、ほぼ全員が中学受験に挑戦します。そのため、低学年から勉強する習慣を身につけさせるとともに、高学年は中学受験に対応するカリキュラムを用意しています。
算数、国語の習熟度別クラスのほか、放課後・長期休暇中の補習授業や、毎朝の確認ミニテストや校内実力テストなどを通して、学力の定着を確認しながら、基礎学力の徹底と応用力の育成を目指します。
とはいえ、決して勉強を強制しているわけではありません。私たち教員は子どもたちの一番身近な〝応援団〟として、子どもたちが自ら進んで勉強する気持ちを引き出し、選択肢を増やし希望する進路に進めるようサポートしていきます。