――今、医師に求められているものはなんでしょう。また、そのためにどんな経験をしておいて欲しいとお考えですか。
坂本 一番大切なのはコミュニケーション力ですね。今の医療はチームで協働して、一人の患者さんを支えるスタイルで行われており、医師一人で全てができるわけではありません。
看護師をはじめとするコメディカルスタッフ、さらに患者さんやご家族とも対等な立場で考え、行動することが必要になります。
治療という目的意識を全員で共有し、その過程を話し合う。そうしたコミュニケーション力を身につけるためには、部活やアルバイトなど、積極的に人と関わることを意識して欲しいと思います。
――今後の抱負をお聞かせください。
坂本 自分の引き出しをもっともっと増やしたいですね。いろいろな患者さんに接するとともに、救命救急センターの先生方はもちろん、他の診療科の先生方にも教えを請い、幅広く患者さんを診られる医師になりたいと思っています。
救急の仕事を通じて埼玉県の医療を支えているという強い使命感を持ち、自分自身もさらなるスキルアップを目指します。
――これから医師を目指す受験生・保護者にメッセージをお願いします。
坂本 入試を突破するには、やらなければならないことがたくさんあるでしょう。不安になることもあると思いますが、学力は勉強に取り組んだ時間と内容に比例します。努力は決して裏切りませんから、自分を信じて頑張って欲しいですね。
また、医学部を目指す人には、医師になるという強い意思と自ら学ぶ姿勢を持ってもらいたいですね。身につけるべき医学知識はどんどん増えており、私も自分の理想の医師像を目指して一生勉強を続ける覚悟でいます。共にこれからの医療を担っていきましょう。