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2019.06.27

【ハンガリー国立大学】
世界で通用する外科医になる

ハンガリーに渡ってからすでに医学生として3年間を過ごした新藤さんだが、最初は英語での授業に大変苦労したと語る。
世界中から集まった優秀な人たちに揉まれながら医師になるという強い志で一つひとつハードルを乗り越えてきたという。
新藤さんに現地での学びや感じたことなどを詳しくお伺いした。

センメルワイス大学3年生 新藤  暖也さん(埼玉県立春日部高校出身)

センメルワイス大学3年生
新藤 暖也さん
(埼玉県立春日部高校出身)

なぜハンガリー医科大学を志望しましたか?

大きな理由は、高校卒業後1年間浪人した後、それでも日本の医学部に合格できなかったことです。

英語での医学の学習、ヨーロッパでの医師免許取得などの魅力的な学習内容が多かったこと、また、これは自分がよりグローバルに活躍できる機会ではないかと思い、思い切って出願しました。

今日まで学んできて一番印象に残っている、授業・実習は何ですか? 

3年生から始まる内科の授業です。最初の2年間は座学でひたすらに知識を詰めていく授業が多かったのですが、3年生になってからは病院で実際に患者さんとお会いして、コミュニケーションをとるようになりました。

その経験から、医者がどのくらいに知識、判断力、注意力などの総合力を要求されているのかを実感させられました。

授業を理解したり、技術を身につけたりするために努力したことがあれば教えてください。

まずは語学です。患者さんはご高齢の方も多く、ほとんどの方は英語をしゃべれません。少しでも何を言っているか理解できるようにハンガリー語の単語力を増やすよう心がけています。

また、患者さんの病気や状態を理解するためにはその病気についての知識も必要になります。病理学の勉強やその他必要な知識もできるだけ取り漏らさないようにメモを取るようにしています。

将来どのような医師・研究者になりたいですか?

将来は外科系に進みたいと思っています。

そのために、外科系の縫合練習や、腹腔鏡の練習がある授業は特に真剣に受けています。

ハンガリー医科大学の魅力はどこにありますか?

ハンガリー医学部の魅力は、英語での学習、世界中から集まる学生、日本人のある程度大きなコミュニティがあることだと思います。国際共通語である英語で医学を学ぶことは間違いなく我々の可能性や視野を広げることに繋がります。

入学当初は、もう一年間浪人したほうが楽だったかもしれないと思うくらいに多忙で、試験も難しかったですが、その分だけ得るものもありました。また、世界各地から来る学生と話すとやはり文化の違いを実感しますし、彼らの志の高さに驚かされ、触発されます。

授業後に集まってクラスメイトとサッカー

授業後に集まってクラスメイトとサッカー

学年末にクラスメイトと記念撮影

学年末にクラスメイトと記念撮影

これから医学部を目指す後輩たちへ、メッセージをお願いします。

よく言われるように海外医学部は日本に比べて入るのは楽ですが、進級にはとても苦労します。これは日本人に限ったことではなく、学生全体として、途中で諦めてしまう人も一定数いるのが現状です。

部活やサークルのような活動は基本的にはなく、あくまでも学ぶ場所としての大学です。しかし、もちろん勉強だけをしているわけではなく、皆計画的にONとOFFを使い分けています。

セルフマネージメントができるようになることが必須ですが、ハンガリーの医学部で勉強して得ることは多いです。医者になるための一つの道として心に留めておいていただけると幸いです。

※本記事は『日経メディカル/日経ビジネス/日経トップリーダー 特別版 SUMMER.2019年6月〈メディカルストーリー 教育特集号〉(日経BP社)』に掲載されたものです。

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