医学部入試情報
2013.11.10
【私立大学】受験校を選ぶ際の「配点」のチェックポイント 2014年度入試版
私立大学編
センター試験利用入試
一般入試
均等配点型の大学
得意科目の配点の高い大学を受験するのが鉄則
多くの受験生が不得意科目があり、どうしてもその科目の得点が伸ばせないと悩んでいると思われます。当然のことながら、その不得意科目の配点が高い大学を受験するのは得策とはいえません。逆に、得意な科目があれば、その科目の配点が高い大学を選んだ方が有利になります。配点の高い科目で得点をかせぐことができれば、それだけライバルに差をつけることができるからです。
私立大学の場合、大学によって配点比率は異なりますが、とくに一般入試では特定の科目の配点を高くする「特定科目重視型」の配点を採用する大学が多めになっています。自分の得意科目の配点が高い大学はどこか、チェックすることが大切になります。以下に、各大学がどの科目の配点を高くしているのか、まとめてみました。
センター試験利用入試
外国語重視(外国語200点、国語・数学・理科から2科目選択各100点)
理科重視(外国語150点、国語・数学各100点、理科200点)
外国語+理科重視(外国語・理科各200点、数学100点)
※近畿大学 C方式中期は、数学に替えて国語でも受験可
外国語+数学+理科重視(外国語200点、数学200点、理科200点、国語100点)
一般入試
外国語重視
理科重視
※ 小論文・面接・調査書で50点満点
外国語+理科重視
グローバル化を意識して外国語重視の大学が目立つ
このように、配点に関しては、外国語、理科を高めに設定する大学が目立っています。
外国語の配点が高めなのは、近年のグローバル化の進行を意識したものと考えられます。医療の高度化を進めるためには、国の枠を超えて情報を共有し、協力することが求められますし、「国境なき医師団」に代表されるように、途上国を中心とした海外で活躍する日本人医師も増えています。そのため、最近では臨床実習の一部を海外の大学で体験できる制度を設ける大学も見られるようになっています。また、日本で医師に携わる場合でも、外国人が数多く流入していることから、外国語でコミュニケーションを図る必要性に迫られています。そうした実状を受けて、入試段階で外国語を重視し、外国語に抵抗感のない学生を入学させようという意識が働いているのだと考えられます。
一方で、理科の配点が高いのは、入学後学ぶ内容に直結する科目だからです。高校までにきちんと勉強しておかないと、大学の授業についていけないこともありえます。そこで、入試の配点を高くして、しっかり勉強するように促しているわけです。最近は少なくなっていますが、一時期は国公立大学医学部を中心として、理科で物理、化学、生物の3科目を必須とする大学も見られました。
もっとも、理科の配点の高さは2科目課されるからという面もあります。1科目あたりの配点に直すと、外国語や数学と同じか、やや低めの場合もあります。それでも、理科トータルとしての配点は高いことを十分に認識して、勉強をおろそかにしないことが大切です。
均等型配点の大学も。5科目を課す大学は国公立との併願者に有利
受験生の中には、強烈な得意科目もない代わりに、とりたててハンデになるような不得意科目もないといったオールラウンドプレーヤーもいるでしょう。そうした人に適しているのが「均等配点型」の大学で、以下のような大学があります。
均等配点型の大学
センター試験利用入試
※1 3科目選択のセンター300点満点
※2 他に小論文50点
一般入試
※他に小論文50点
また、センター試験利用入試の主流は、外国語・数学・理科の3科目型か、それに国語を加えた4科目型ですが、中には5科目を課す大学もあります。そのすべてで、地歴・公民の配点は低めになっていますが、それでも5科目の勉強を続けてきた国公立大学との併願者にとってはメリットの大きい試験形態といえるでしょう。
センター試験利用入試で5科目を課す大学
過去問で自分にあった出題傾向かどうかをチェック
ところで、配点については気をつけておかなければならないこともあります。それは、得意科目の配点が高いからといって、必ずしも自分に適しているとは限らないケースがあるということです。
なぜなら、私立大学医学部の入試問題は、大学ごとに特色があり、出題内容にクセがあります。その科目がトータルとしては得意でも、苦手な出題形式の問題ばかりが出題されることもありうるのです。
ですから、過去問を実際に解いてみて、自分にあった出題傾向かどうか、しっかりチェックするようにしましょう。
掲載するデータは2014年度入試のものです。入試内容は変更される場合がある為、
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