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医学部に強い中高

2017.01.17

北嶺中・高等学校

卒業生125名、東大9名、京大2名、医学部医学科69名、北大26名合格

「めざすなら高い嶺」を合言葉に 北海道から文武両道の医師を輩出

北嶺中・高等学校 学校法人希望学園 10青雲寮ー医学生チューター

開校より25年連続で東大合格者を出し、東大理Ⅲに累計13名を含め、卒業生の約3割が医学部に進学するという北嶺中・高等学校。特に現役合格率は全国屈指の高さを誇り、2016年度の国公立大医学部医学科合格者37名のうち、現役合格者は20名にも及ぶ。さらに4年前には、寮に入って東大・国公立大医学部などをめざす「青雲寮コース」も開設し、注目を集めている。なぜ、同校はこんなに医学部受験に強いのか。教育方針と寮での生活などについて、校長の谷地田穣先生に伺った。

※本記事は『日経BPムック2017/日経メディカル「医学部進学ガイド」 』(2016年10月発売)に掲載されたものです。

ラグビーと柔道が校技 今年はすでに高3全員が黒帯に

ラグビー

柔道

 札幌市郊外の豊かな自然の中に立地する北嶺中・高等学校は、高校からは生徒募集をしない完全中高一貫教育の男子校だ。1学年は120名(3クラス)で、1フロアに中1から中3までが収まるアットホームな規模。先生と生徒の距離も近く、先生の目が一人ひとりに行き届く。そんな同校は英国の全寮制パブリックスクールをモデルとして創設され、学問もスポーツもできる文武両道の人材を育成することをめざしている。そのため寮を併設しているが、全寮制ではなく希望制を導入しており、全校生徒の3分の2は札幌市内・近郊から通学している。残り3分の1を占める寮生の出身地は、道外、札幌市内、札幌以外の北海道各地がそれぞれ3分の1ずつという比率だ。 

 また、同校はラグビーと柔道を「校技」と定めており、週3時間の体育の授業のうち、1時間ずつがこれらに充てられている(高3は体育が週2時間のため柔道のみ)。
 「ラグビーは、『One for All, All for One』『ノーサイドの精神』に支えられた紳士のスポーツです。また、柔道は礼に始まり礼に終わります。そうした精神を学校教育の中に取り入れたいと考え、開校当初からラグビーと柔道を授業に導入しました。これらのスポーツは体力を培うだけでなく、スクラムを組んだり、寝技をしたりというぶつかり合いの中で、結果的に連帯感を育んでいきます。本校では『北嶺ファミリー』という言葉を使っていますが、本当の家族のように強い絆が生まれるのです」と校長の谷地田穣先生は、この2競技を校技とした理由について説明する。同校では毎年、ほぼ全員が柔道初段(黒帯)となって卒業していくが、今年の高3生はすでに122名全員が黒帯を取得したという。

北嶺中・高等学校 学校法人希望学園 山登り

北嶺中・高等学校 学校法人希望学園 旅行

 さらに、文武両道を究めようという精神は、学校行事にも表れている。大自然に恵まれた立地を生かし、同校では毎年、全校生徒が参加する登山を開催。中1は手稲山、中2はニセコアンヌプリ岳、中3はアポイ岳、高1は羊蹄山、高2は北海道一の標高を誇る旭岳と、学年が上がるにつれて標高と難易度の高い山に挑戦する。こうした行事を続けるには、生徒だけでなく、引率の教員にも体力と精神力が必要だ。

 「本校は『めざすなら高い嶺』を合言葉に将来、国内はもちろん、世界でも社会のために貢献できるリーダーの育成をめざしています。また、創設者である山口末一先生の著書のタイトルである『目は高く足は大地に』を校訓に掲げています。登山を行うのも、こうした合言葉と校訓に由来しているのです。みんなで助け合って山を登ることにより、連帯感や助け合いの精神、思いやりの心が生まれます。そうした経験から生徒たちが得るものは、とても大きいですね。」


卒業生の実に55%の生徒が 医学部医学科に合格

 同校は多くの医学部医学科合格者を輩出しており、2016年大学入試では卒業生125名のうち69名、実に55%の生徒が合格するという高い数字を示した。ちなみに、1学年が120名程度の同校は、医学部進学の上位にランキングされる全国の学校の中では最も小規模校といえるだろう。

 「学校としては、特に医学部進学を勧めているわけではありません。高1のときには東京に連れて行き、東大や一橋大、東工大、早稲田、慶應など、さまざまな大学を見学させています」と同校で長く進路部長も務めてきた谷地田先生は言う。多くの卒業生が医学部進学を果たすのは、小規模校であるが故に、「人数の多い他校よりも、医学部に入った先輩たちの影響が大きくなるからではないか」と同校長は見ている。「クラブ活動でも先輩たちは近い存在です。その同じクラブで一緒に励んでいる先輩が医学部に進学したということで、自分だって医学部に手が届くのではないかと思い、頑張るようになるわけです」。

 また、医学部入試では、小論文や面接、そして二次試験の傾向も、大学によってすべて異なる。そうした違いに細かく対応した指導ができることも、1学年120名という小規模校のメリットだろう。
 「本校では、生徒一人ひとりの希望する進路や、弱い教科・強い教科をすべて把握し、面接指導を担当する先生を決め、添削指導もきめ細かく行っています。1学年の人数があと40人多かったら、ここまできめ細かな対応は難しいでしょう」と、谷地田先生は力を込める。


北嶺中・高等学校

谷地田 穣校長

北嶺中・高等学校  谷地田 穣校長

寮での学習支援が充実した 「青雲寮コース」を設置

 前述した同校の寮は「青雲寮」と名付けられ、中学入学時から高2までは2人部屋、高3は個室となっている。4年前からは、この寮に入寮して東大や国公立大医学部医学科をめざす「青雲寮コース」を設けた。
 「寮は1期生の頃からあったのですが、当時は〝自習時間のある寄宿舎〟というイメージでした。そんな寮の在り方を見直し、寮生に対する学習指導態勢の充実化を図って実現したのが『青雲寮コース』です。」

 青雲寮には14名の寮教諭がいて、学校には午後1時に出勤して5~6時限目の授業を担当し、その後は寮で寮生の学習をサポートする。そのほかに、同校ОBの北大医学部生や大学院生、札幌医大生、および現役医師など19名がシフトを組み、毎日3~4名が青雲寮でチューターを務める。さらに、30年以上のキャリアを持つ専属の家庭教師もおり、現在、この家庭教師を中心とした5人の教員が、成績が思わしくない生徒の個別指導に当たっている。

 「学校の教員も寮での夜間講習を行います。中学生の場合は全員を対象に、英・数・国の3教科を週3回実施。高校生の場合は希望者を対象に、英・数・国・理・社の全教科を実施しています。立地的に塾や予備校に通いづらい分、寮でこうしたサポートを行っているのです。ですから、勉強面では何も心配はいりません」と谷地田先生。食事は、朝・昼・夕食に夜食を加えた栄養豊かな4食が提供される。また、ボウリング大会や野球観戦をはじめ、寮生向けのレクリエーションが毎月実施されるなど、寮生たちが健康で充実した毎日を過ごせるよう、勉強面だけでなく生活面での配慮も万全だ。

 こうした寮を完備していることもあり、同校には全国の受験生や保護者から大きな関心が寄せられている。入試も北海道をはじめ、東北、東京、名古屋、大阪の計9会場で実施している。子どもに自立心を身につけさせ、高い目標に向かって切磋琢磨する仲間のいる環境で学ばせたいなら、ぜひ受験を検討したい学校だ。
 


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