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2017.12.12

徹底調査!現役医師1000人に聞きました! Part2-医師の「ワークライフバランス」

※本記事は『日経BPムック2017/日経メディカル「医学部進学ガイド」  』(2016年10月発売)に掲載されたものです。


若い医師ほど勤務時間が長く休日を取りにくい

ここでは、医師としての仕事と私生活との調和(ワークライフバランス)を見てみよう。まず平日一日当たりの勤務時間だが、2人に1人(49・5%)が「8~10時間」と回答した<図8>。「8時間未満」(11・9%)と合わせると、約6割が10時間未満で収まっている。夜間の呼び出しや当直などがあるものの、「勤務時間」として見ると、長時間というわけではない。ただし、20代では10時間未満は少数派。3人に2人(合計65・4%)は10時間を超え、「12時間以上」も30・9%に達する。

 ちなみに、勤務医と開業医とを比較すると、年齢層の高い開業医が時間には余裕があるように見える。3割近く(28・1%)が「8時間未満」で、「10時間以上」という人は4人に1人くらい(合計23・6%)だ。
 休日はどうだろう。1カ月で「9日以上」、すなわち週2日プラス祝日は確実に休める人は8・0%と、さすがに少ない<図9>。「3~4日」、つまり土日のいずれかは仕事が入るレベルの人が31・4%、「1~2日」(14・1%)、もしくは「なし」(4・1%)という人が18・2%いる。やはり20代の医師はハードで、4日以下が合計67・3%。そのうち、「1~2日」(30・9%)、あるいは「なし」(7・3%)も38・2%いる。

平均年収、50代は1800万円20代は750万円

 次に、収入を見てみよう。主たる勤務先から得る年収の全体平均は1434万円<図10>。年齢別で最も高いのは50代で、平均1795万円となっている。逆に20代の平均は749万円と、全体平均の半分程度だ。研修医の収入は少なく、医師になっても、ただちに収入が跳ね上がるわけではない。
 男性医師と女性医師でもかなりの差がある。同世代(30代)で比較してみると、男性医師の1278万円に対して女性医師は975万円。303万円も少ない。これは勤務日数などに差があるためだろうと思われる。
 年収への満足度は収入の多寡に比例している<図11>。若い世代は低く、20代は63・6%が、30代は58・2%が「満足していない」と答えた。「満足している」割合が5割を超えるのは50代(62・5%)になってからだ。
 他の医療機関でアルバイトをする医師も少なくない。さまざまな症例の経験を積むことも目的の一つだが、常勤先からの給与が少ない若手医師にとってアルバイトは貴重な収入源だ<図12>。によると、30代の医師の半数以上(52・0%)がアルバイトをしている。一方、20代の医師のアルバイト率が32・7%と低いのは、初期研修の間はアルバイト禁止で、初期研修後も常勤先での仕事が忙しく、余裕がないからだと思われる。

 半日勤務が1コマ約4万円(1年間で約200万円)といわれるアルバイト。1週当たりのコマ数は、2人に1人(49・5%)は「1コマ」だが、「2コマ」も3割(29・1%)、「3コマ以上」という医師も2割(19・7%)いる<図13>。仕事以外の時間が少なくなれば、ワークライフバランスは悪くなるものと思われる。
 そこで、これまでに転職(医師以外の職業)を考えたことがあるかどうかを聞いた<図14>。もちろん、勤務時間や収入への不満ばかりではなく、人間関係や適性などさまざまな理由があるだろうが、「ある」(9・6%)と「少しある」(19・3%)を足すと、3割近く(28・9%)に達する。その割合は特に女性に多く、4割以上(合計40・9%)は多少なりとも転職を考えた経験がある。医師になるまでの苦労や費用、そして、社会的な評価の高さを考えれば、転職を考えるのはよほどのこと。医師という職業の厳しさもうかがえる。

7割以上が「女性は大変」困難は「子育てとの両立」

厚生労働省の調査によれば、平成26年12月末現在、全国の届け出医師数31万1,205人のうち、女性は6万3,504人(20.4%)。女性の割合は年齢が低いほど高く、20代では35.5%が女性だ。ただ女性として大変さを感じることがある人は多く、今回の調査でも合計71.5%が多少なりとも大変さを感じると答えている。
 何が大変か、自由記述から拾ってみると、圧倒的に多いのが「出産・育児との両立」だ。「子どもが小さいと夜間の呼び出しに困る」「出産・育児で休職した後に復帰しにくい」という声は多い。また職場の無理解や当直システムの不備に言及する人もいる。

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