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2018.07.03

【帝京大学中学校・高等学校】社会性や職業観を育む多彩なプログラム生徒一人ひとりに向き合う教育

 帝京大学中学校・高等学校 
社会性や職業観を育む多彩なプログラム生徒一人ひとりに向き合う教育

少人数制のきめ細かな指導で知られる帝京大学中学・高等学校。生徒と教員が一丸となって、希望の進路を実現する努力を続けることで実績を積み上げており、2018年は東大に6名が合格している。入学時から体系的な進路指導が実施されており、医学部志望者には特別なプログラムも用意されている。

30年の歴史を持つ、高1ニュージーランド語学研修旅行は、例年9割以上の生徒が参加する。 30年の歴史を持つ、高1ニュージーランド語学研修旅行は、例年9割以上の生徒が参加する。

※本記事は『日経メディカル/日経ビジネス/日経トップリーダー 特別版 SUMMER.2018年6月〈メディカルストーリー 入試特別号〉(日経BP社)』に掲載されたものです。

中3で書く卒業論文は新しい学力観にも対応

 帝京大学中学校・高等学校は、「努力をすべての基とし~」で始まる学校法人帝京大学の建学の精神を踏襲しており、「努力」に最も高い価値をおく教育を行っている。中学校は1983年の開校以来、1クラス30名前後の少人数編成が貫かれている。英・数は中1の2学期から習熟度別クラスとなるが、その際には、目標到達に時間のかかる生徒に手厚い指導が行えるような柔軟な人数編成も行われる。また、授業と連動した基礎的な内容を確認するための小テストが「朝講座試験」として始業前の毎朝10分間に実施され、ここでも合格点に達するまで、きめの細かい丁寧な指導が繰り返される。臨機応変な個別指導も必要に応じて行われるなど、学校での学習を通じて生徒の学力を伸ばしていく工夫と仕掛けにあふれているのだ。

 進路指導でとりわけ重視しているのは、職業観の確立と社会性の涵養だ。たとえば中2の「職業調べ」は、興味をもった企業や役所を訪問して話を聞き、その仕事の内容をまとめるもので、訪問先へのアポ取りからすべて生徒たちが自分で行うことになっている。中3の修学旅行では、国際社会の問題が凝縮している沖縄に赴く。その修学旅行に際しては、生徒たちは出発の半年前からグループごとに沖縄の歴史や自然、文化などを多面的に調べ上げ、そしてプレゼンテーションをする。入念な事前学習によって実際の訪問を実のある体験としているのである。
 こうような外の世界との接触を通して芽生えた問題意識などを、とことん考え抜くために、中3で「卒業論文」を執筆する。2018年は、資料の集め方や整理を通して、思考の回路を確立していく方法を、首都大学東京との連携による教養講座で学び、自分の力で最終的にまとまりのある文章に仕上げていく。2020年からの新テストでは、複数の資料を読み解き、一定のまとまりある意見や考え方に集約させる能力が求められるが、そうした新しい学力観にも対応した学びといえる。

類別や進路別コースで生徒の学びに細かく対応

 中学1・2年は英・数以外は学力均等のクラス編成だが、中3でⅠ類とⅡ類に分かれ、高2からは進路別に難関私大文理、国公立早慶文理、東大難関国立文理の6コースに細分化される。しかも進度の違いから、教科によっては高入生と一貫生のクラスを分けたり、入試科目別の対応を行ったりするため、最後の最後まで少人数教育に徹しており、1クラス10数名という授業も少なくない。進路指導においても個別対応を重視し、生徒の志望を親身になって叶えようと一緒になって考える姿勢がうかがえる。

 それは医学部志望者に対しても同様だ。同校では、入学段階で医進コースを設けることはしていない。中高6年間で、将来について悩み、逡巡し、熟考することが本人の成長にとって大きな糧になると信じているからだ。それが、様々な体験学習を通じて、職業や生き方、価値観などについて考えさせる教育に力を入れている理由でもある。
 そして、こうしたプロセスを経て、医師になりたいと覚悟を決めた生徒に対しては、教員も本気で向き合う。実際、同校の授業だけで、国立大医学部に現役合格する生徒を輩出している。同じ法人の帝京大学医学部と連携し、医師という職業を、医療体験も含めて細かく紹介してくれるプログラムも用意している。
 進路決定の過程を大事にし、決めたら迷わず進む──この指導方針こそが、同校の最大の魅力だろう。

帝京大学医学部での特別プログラム。救急救命の授業も、大学の教員の指導のもと、医学部の学生が受講する授業と同一の内容が行われる。 帝京大学医学部での特別プログラム。救急救命の授業も、大学の教員の指導のもと、医学部の学生が受講する授業と同一の内容が行われる。


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